島根県観光大使を務める佐和田丸さん(高10期)が、島根県遣島使のメーリングリストに投稿された文章を掲載します。

方言だんだんを考える
                               佐和田 丸

出雲方言だんだんは、出雲地方出身者にとってはなじみ深い言葉です。
ルーツはどうなのか、すこし気になって、後学のため字引をひいてみました。
それによると、もともとは京都の花街で使われていた言葉でしたが、
ある時、遊里から遊離して広く西日本各地に広がり一般家庭で使用されるようになった。
そして今なお使われているところもあるし、使われなくなった所もある。
また、違う意味に転用され使用されるようになった地域もある、とありました。

私が把握しているいまなお使用されている地域は、出雲、愛媛県伊予、米子、熊本県人吉市地方などですが、
その他にも程度の差こそあれ、しぶとく残り使われているところがあるような気がいたします。
中でも最もよく使われているところが出雲地方といえるでしょう。

出雲に準ずるのが伊予ではないかと思います。
理由は、いつでしたか愛媛県で何かの全国大会が開催された際、
当時の県知事が、皆さん、全国各地から集まって下さってだんだん。
だんだんというと皆さんは出雲方言と理解しておられるかもしれませんが、同時に伊予方言でもあるのです。
地元へお帰りになりましたら、ぜひこのことを吹聴してくださいますようお願いしておきます、と
挨拶されたことがあったと聞いています。

また、私宛、愛媛県の物産業者から、だんだん便と名付けてカタログを送ってきたこともありました。
それには、だんだんとは、伊予方言でありがとうという意味ですと付記されていました。